元プロ野球選手・新垣渚氏が引退後から始めた投資術を語る「いま順調なのはリート」
ドル預金で為替差益を狙ったが円安を待てずに売却
児玉 どんなものに投資をしていましたか。
新垣 ドルを長く持っていました。ただ、120~130円台の時に手放してしまって……。
児玉 2012年に80円までドルが下がって、以降はまた戻してきましたよね。ドル円がいくらの時に持っていたんですか。
新垣 100円台前半の時です。最近160円近くまで大きく上がったから大失敗で。「うわー! ドルがこんなに上がるの?」って妻と2人でため息ついていました。
児玉 なるほど。もしもその時にどんな情報があったら、あるいは何を勉強していたら売らずに持ち続ける判断ができたと思いますか。
新垣 為替レートを気にして見てばかりいたから不安になったのが失敗でした。長期保有すると決めたなら「もうレートを見なくてもいいや」ぐらいの精神が大事なのでは?
児玉 気にしすぎないのが重要という事ですね。例えば投手の場合、緊張する場面でコーナー四隅を狙って投げるとなれば、なかなか難しいと思いますが、キャッチャーが「ミットを狙え、真ん中でいいから来い! とにかく強い球を投げろ」とくればパワーが出たりするものですよね。そんなアバウトさが大事なのかもしれません。
新垣 四隅ギリギリに投げた後に大惨事になることがありますからね。それよりも少しの失敗は大丈夫だとド真ん中に投げた方がいいっていうことと同じですね。
児玉 投資も真剣勝負になるほど、技術は高めつつも気持ちの面での気楽さが大事ということです。
新垣 話は変わりますが、投資は分散したリスクヘッジした方がいいですか?
児玉 そうですね。やっぱり異なる性質の資産を分散させておくという一つの原則があります。