著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

営業赤字が11期続くダイドーリミテッド「還元セール」の原資は…100円配当に50億円の自社株買い

公開日: 更新日:

 市場が「腰を抜かした」(金融筋)のも無理はない。何しろダイドーは衣料事業の不振で11期にわたって営業赤字が続く。保有不動産や有価証券売却益の計上で直近2期は最終黒字を確保したものの、25年3月期の最終利益予想はわずか0.3億円にとどまる。24年3月末時点の利益剰余金も18億円弱の水準だ。それなのに大盤振る舞いともいえる「還元セール」を仕掛けるのである。

 市場関係者によると「還元原資をどう捻出するのかは謎だが、とにかく『買い』と飛び付いた個人投資家も少なくなかった」らしい。

 ダイドー側の試算では還元拡大に必要となる資金は「最大で134億円」(山田政弘会長兼CEO)としている。不動産の売却益で賄う方針だが、すでに表明している千代田区のホテルと文京区のオフィスビル2物件の売却だけでは「とても足りないハズ」と事情通。

 旧村上ファンドによる5.14%の株式取得も明らかになる中、中核物件である小田原市の商業施設「ダイナシティ」放出も取り沙汰されている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情