自民パーティー券裏金問題で“買い手責任”が炎上するか…企業が問われる政治改革への「原点回帰」

公開日: 更新日:

 政党ごとの評価をして政治献金を実質的に仕切ってきた経団連も、対応を求められるな。

 いや、経団連へ入っている大企業ばかりではない。地方の選挙区でやるパーティーでは、地元の中小企業もかなり買っている。利益が乏しくても赤字でも「お付き合い」しているようだ。

■社員の給与アップより政治家のパーティー

 それはおかしい。「社員の給与を上げる余裕はない」とか言っているくせに、政治家のパーティーならカネを出すというのは、金額うんぬんの前に経営者として姿勢がおかしい。中小企業の総本山とも言える商工会議所も、対応を迫られるな。

 かつての政治改革で、政治活動には国から政党助成金を出すことにして、不透明な政治献金やパーティー収入はなくすはずだった。その原点へ返れ、というのがその財界人の結論だ。

 野党は収支報告書に記載する基準額を下げるとか、公開する経過年数を縮めることを主張しているが、何で買い手側の透明性は追及しないのかね。

 野党にも、パーティー券収入で潤っている政治家がいる。「買い手責任」を追及すると、それを失いかねないからだ、とは思いたくない。炎上を期待するよ。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博会場の“爆発”リスクはやっぱりヤバい…高濃度メタンガス問題に国や府は安全強調も、識者が疑問符

  2. 2

    「いきなり!ステーキ」倒産危機から一転…黒字転換&株主優待復活でも“不透明感”漂うナゼ

  3. 3

    農相が備蓄米の追加放出表明も「中小の米屋には回って来ない」…廃業ラッシュで地域の安定供給が滞る恐れ

  4. 4

    石破首相「トランプ関税」日米交渉へ怪しすぎる本気度…外務省の具申に「アベ案件だろ」と吐き捨て

  5. 5

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  1. 6

    トランプ関税「交渉役」に大抜擢…石破首相の腹心こと赤沢亮正経済再生相の“ホントの実力”

  2. 7

    トランプ大統領「日本でアメ車が売れない」ボヤきのデジャビュ…非課税障壁でっち上げ“市場開放”要求のお門違い

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    中部空港めぐる国交省と採石業者の「官製談合」の裏側…巨額予算69億円消化のプレッシャー

  5. 10

    焼き肉チェーン“冬の時代”に「焼肉きんぐ」が躍進! 今後も1強が続きそうなワケ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」