著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

「資さんうどん」をすかいらーくHDが買収 “北九州のソウルフード”は全国展開から世界を目指す

公開日: 更新日:

 現在ではうどんだけでなく、丼物やおでん、ぼた餅など100種類以上の豊富なメニューを揃え、北九州市内を中心におよそ70店舗を展開している。創業当初から愛され続けるぼた餅は年間に530万個以上売り上げるほどだ。

 だが、2015年7月に創業者の大西氏が死去し、後継者問題などから福岡銀行の投資ファンド「福岡キャピタルパートナーズ」が株式を取得した後、2018年3月に投資ファンドのユニゾン・キャピタルに譲渡された。

「資さん」もコロナ禍で苦心した。足元の年商は120億円余りといわれるが、今冬には首都圏への出店も計画されており、「新規出店などでコストも膨らみ、年間億単位の利益計上には至っていない」(大手信用情報機関)とされる。今回の240億円というのは、「資さん」の成長性を高く評価された価格設定であり、株主のユニゾンにとっても売り時だったといえる。

■「世界の資さん」へ

 すかいらーくHDは買収を機に、「資さんうどん」の全国、さらに世界展開を視野に入れている。「北九州の資さん」から「九州の資さん」へ、そして今後は「日本の資さん」「世界の資さん」を目標にするというわけだ。

 北九州市民も「世界に羽ばたいても、懐かしい素朴な味を続けていって欲しい。資さんうどんは不滅っちゃ」とエールを送る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  2. 2

    業界初の女性トップ誕生へ…高知銀行「河合祐子新頭取」の華麗な経歴と意外な一面

  3. 3

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  4. 4

    大阪万博会場の“爆発”リスクはやっぱりヤバい…高濃度メタンガス問題に国や府は安全強調も、識者が疑問符

  5. 5

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  1. 6

    「いきなり!ステーキ」倒産危機から一転…黒字転換&株主優待復活でも“不透明感”漂うナゼ

  2. 7

    農相が備蓄米の追加放出表明も「中小の米屋には回って来ない」…廃業ラッシュで地域の安定供給が滞る恐れ

  3. 8

    「へグセス疑惑」再燃…「有事では日本が前線に」発言の国防長官が危険視される理由

  4. 9

    株式相場の下落局面で威力「カバード・コール型ETF」って何だ?

  5. 10

    トランプ大統領「日本でアメ車が売れない」ボヤきのデジャビュ…非課税障壁でっち上げ“市場開放”要求のお門違い

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  4. 4

    薬物疑惑浮上の広末涼子は“過剰摂取”だったのか…危なっかしい言動と錯乱状態のトリガー

  5. 5

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  1. 6

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  3. 8

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 9

    松田聖子は雑誌記事数32年間1位…誰にも負けない話題性と、揺るがぬトップの理由

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ