「103万円の壁」攻防もデキレースで決着か…気がつけば政界中枢に“財務省マフィア”がウヨウヨ
自民党では麻生太郎・最高顧問が財務大臣を戦後最長の8年9カ月務め、財務省にとっては最強の後ろ盾だ。「岸田政権時に、麻生さんが財務省つながりで玉木・国民民主党を連立政権に引き込もうと画策し、木原氏を仲介役にして連絡を取っていた」(前出の自民ベテラン)という。
もっとも、野党第1党の立憲民主党の中枢にも財務省マフィアはいる。大串博志・選対委員長が89年入省組。野田佳彦代表は財務大臣経験者だ。
財務官僚は霞が関の府省でもエリート中のエリート。選ばれし者の意識が強く、とりわけ出身者の結束が固いと言われる。
「みんな裏でつながっていて、『年収の壁』見直しはデキレースになるんじゃないか。事務方の財務省が落としどころを用意しているだろう。玉木代表の要求がある程度通ったという形で見せ場をつくりつつ、財務省の傷(税収減)をできるだけ抑えるような計算をしながらやっている」(政治評論家・野上忠興氏)
抜本的な改革になるのかどうか。財務省マフィアに騙されないよう、議論の行方をしっかり注視する必要がある。
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ラサール石井さんは自身のコラム『東憤西笑』(関連記事【もっと読む】)で、玉木代表が「よく見ていないと危険な人物」と看破している。