斎藤元彦知事“火に油”の言い逃れ…知事選でのPR会社「400人分の仕事はボランティア」の怪しさ不自然さ
今年度は▼高知県広報広聴課「SNS公式アカウント分析等委託業務」(246万2000円)▼徳島県県民ふれあい課「SNSを主軸とした徳島新時代情報発信業務」(799万7000円)▼広島市観光政策部「SNS活用プロモーション業務」(807万4000円)──など必ず「SNS」の付く事業を次々と落札。広島市の業務は19年度から連続でコンペを勝ち抜き、契約総額は3212万円に上る。完全にSNS運営に特化した企業なのだ。
23年2月には兵庫県の「ひょうごe-県民アプリ」事業の元請け企業から「デザインリニューアル」など単発の仕事を再委託されたことも。20年に折田氏は投稿サイトで「行政の発信や広報が圧倒的にダサい」「日本のすべてのダサいをなくしたい」と豪語していた。
折田氏が兵庫県の複数の有識者会議で委員に選ばれているのもSNSを使った情報発信の知見を期待されているのだろう。これらの会議には斎藤知事も出席し、折田氏とは何度も顔を合わせているのに「今回は支援者を通じて紹介していただいた」とは、しらじらしい。
斎藤知事は9月末にmerchuのオフィスに来訪したのは認めている。わざわざポスター制作などの発注に出向くのは不自然。折田氏が〈私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました〉(現在は削除)と記した通り、SNS戦略をプロ集団に依頼したとみるのが自然ではないか。プロの仕事を無償でお願いしたのなら、壮絶な「おねだり」である。