岸田首相の誤算、無派閥議員の逆襲…自民党「政治刷新本部」は大モメの可能性
菅前首相は一歩も引かない構え
もともと「派閥解消」は、無派閥の菅氏の持論だが、岸田氏を揺さぶる狙いがあるのは明らかだ。
「岸田首相は“派閥政治”の申し子のような政治家。どんなに批判されても、つい最近まで派閥会長をつづけていたほどです。派閥を解消する気はサラサラない。政局運営だって岸田派ー麻生派ー茂木派の3派連合でやってきた。しかも刷新本部のメンバーには、麻生副総裁も茂木幹事長も入っている。刷新本部の中間報告に“派閥解消”を盛り込むことはさせないでしょう。でも、菅さんも一歩も引かない構え。刷新本部は大モメになる可能性があります」(自民党関係者)
岸田周辺は、たとえ菅氏が派閥解消を訴えても、多勢に無勢で広がらないと甘くみていたという。実際、刷新本部のメンバーは派閥に所属している議員が多い。ところが、無派閥議員の小泉進次郎氏や三原じゅん子氏をメンバーに加えたことで、そのもくろみも崩れつつあるという。自民党議員のなかでは発信力が高いため、メディアに取り上げられるケースが多いからだ。しかも、2人とも菅氏の子分だ。
「非主流派となっている菅さんの周辺は、通常国会で予算が成立した後、“岸田降ろし”に動くのではないか、とみられています。その時“派閥解消”を旗に掲げるつもりでしょう。いまや無派閥議員は70人以上いる。派閥に執着する岸田首相は、守旧派あつかいされる恐れがあります」(政界関係者)
自民党の自壊が近づいているのか。