岸田首相の誤算、無派閥議員の逆襲…自民党「政治刷新本部」は大モメの可能性

公開日: 更新日:

菅前首相は一歩も引かない構え

 もともと「派閥解消」は、無派閥の菅氏の持論だが、岸田氏を揺さぶる狙いがあるのは明らかだ。

「岸田首相は“派閥政治”の申し子のような政治家。どんなに批判されても、つい最近まで派閥会長をつづけていたほどです。派閥を解消する気はサラサラない。政局運営だって岸田派ー麻生派ー茂木派の3派連合でやってきた。しかも刷新本部のメンバーには、麻生副総裁も茂木幹事長も入っている。刷新本部の中間報告に“派閥解消”を盛り込むことはさせないでしょう。でも、菅さんも一歩も引かない構え。刷新本部は大モメになる可能性があります」(自民党関係者)

 岸田周辺は、たとえ菅氏が派閥解消を訴えても、多勢に無勢で広がらないと甘くみていたという。実際、刷新本部のメンバーは派閥に所属している議員が多い。ところが、無派閥議員の小泉進次郎氏や三原じゅん子氏をメンバーに加えたことで、そのもくろみも崩れつつあるという。自民党議員のなかでは発信力が高いため、メディアに取り上げられるケースが多いからだ。しかも、2人とも菅氏の子分だ。

「非主流派となっている菅さんの周辺は、通常国会で予算が成立した後、“岸田降ろし”に動くのではないか、とみられています。その時“派閥解消”を旗に掲げるつもりでしょう。いまや無派閥議員は70人以上いる。派閥に執着する岸田首相は、守旧派あつかいされる恐れがあります」(政界関係者)

 自民党の自壊が近づいているのか。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」