スキャンダラスな下半身ネタに味を占め、選挙ではSNSで「下の層」を取り込む
参院に2議席を有する「NHKから国民を守る党」(N国党)は、名誉毀損を繰り返すことで成長してきた。党首・立花孝志は2019年の参院選の政見放送で、NHKの女性アナウンサーを揶揄して「不倫、路上、カーセックス」と連呼。世間を仰天させた。
22年の参院選は、ガーシーこと東谷義和を擁立し、政見放送で俳優やタレントのスキャンダルをイニシャルで暴露。当選の暁には実名を明かすと公約した。
立候補した昨年の兵庫県知事選では、「自殺した渦中の元県民局長には不同意性交等罪に問われるようなスキャンダルがある」と触れ回った。
ところが、どこからか聞きつけたデマを垂れ流していたようだ。常識ではあり得ない。そうやって立花は選挙に「下半身の話」を持ち込み、下衆な人々の心をつかんできた。
■「セックス」を語ることでタブーなしとばかりに振る舞う
どうして政治や選挙がつまらないかといえば、経済や福祉の話題はどうしても堅くなりがちで、学校の授業だったら寝てしまいそうだからだ。そこへきて立花は「セックス」について話す。