マー君に読ませたい…吉井理人が語るメッツ移籍1年目“秘話”

公開日: 更新日:

 ヤクルトからメッツに移籍して1年目の1998年、オープン戦が始まったころの話だ。僕は右ヒジと前腕が張り、次第に痛みを感じるようになった。
 メジャー公認球は、当時のプロ野球のボールと比べて大きく重い。それに表面がカサカサして滑りやすかった。

 ヤクルトでの日本シリーズが終わったころからメジャー公認球でキャッチボール。年明けには投球練習もやった。メジャー公認球に慣れたつもりでも、ブルペンで投げるのと実際に打者に対するのとではかかる負担も違う。

 とにかく滑るため、ボールが上ずる。低めに投げようとするあまり、無意識のうちに指先に力が入ったのだろう。普通に投げても前腕の内側が張るが、外側の筋肉にも張りが生じ、やがて炎症を起こしてしまった。痛みがヒドくて、痛み止めの薬を買いに走ったこともある。

 僕は年俸20万ドル(当時のレートで約2600万円)でメッツに入団。試合数と登板イニング数に応じて140万ドル(約1億8200万円)の出来高払いがついていたとはいえ、先発の座も保証されていない。ヒジが痛いからといって、簡単に戦列を離れるわけにはいかなかった。当時の日記には「年齢(32)を考えても自分には休んでいる時間はない」とつづられている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い