初代なでしこ専任監督が見た中国戦 「不安材料がモロに出た」
アジア大会で2連覇を狙う日本女子代表(なでしこジャパン)。初戦の中国戦(15日)はスコアレスドローに終わった。 今大会は大黒柱のMF沢穂希(36)、エースFW大儀見優季(27)がいない。佐々木則夫監督には、来年のW杯カナダ大会(6~7月)を見据えて「新しい選手にチャンスを与えて経験を積ませる」ことが必要となってくる。なでしこ初招集3選手の中で注目のFW増矢理花(19)は中国戦の後半10分、ゴール右下に強烈左足シュートを放った。GKの好セーブに阻まれたが、思い切りの良いプレーだった。
増矢以外にも初招集の左SB臼井理恵(24)が先発したが、残念ながら試合自体は「代表ルーキーや若手がはつらつとプレーした」とは言い難く、不安材料の「ポゼッション(ボール支配率)のためのポゼッション」サッカーが、90分間を通して顔をのぞかせてしまった。
チーム自体のバランスは良い。攻守の連係も取れているし、ボールのつながりも良かった。60%超のポゼッションを記録し、実際に試合の大半を優位に進めた。
しかし、いくらボールが回っても、果敢に勝負を仕掛けて突破を図ったり、シュートを打ってやるぞ! という意識を持って攻め入らないと怖くないし、ボールはゴール枠に飛んでいかない。