権藤博氏が“谷繁引退勧告”に反論 「捕手専念が中日のためだ」
【権藤博の流儀】 第18回
2日に都内ホテルで開かれた佐々木主浩(46)の殿堂入りパーティーに出席してきた。横浜時代に大魔神ともども苦楽を共にした現中日兼任監督の谷繁元信(43)とも顔を合わせたので、開口一番、こう言ってきた。
「周りは四の五の言うかもしれんが、監督なんてどうでもいい。おまえが監督として味を出すのは再来年から。来季はまだ捕手一本だぞ。捕手谷繁に徹することがドラゴンズのためになる。ベンチのことはコーチに任せて、選手としてやることだけ考えたらいい」
この2日前の11月30日に、名古屋で中日のOB会が行われた。席上、木俣OB会長が、プロ野球記録の3017試合出場まであと26に迫る谷繁に言及し、「(記録を)抜いたら監督一本でやって欲しい。切に願う」とあいさつ。これを受けて、〈OB会が谷繁に引退勧告〉と書いたスポーツ紙もあった。
■マスクをかぶれば投手陣に安心感
谷繁は今月21日に44歳になる。本人はあちこちで「昔のようには動けない」と言っているようだが、謙遜だろう。私の目には気力も体力もまだまだ衰えているようには見えず、幸か不幸か、ドラゴンズの捕手陣には谷繁を脅かすほどの選手は出てきていない。そういう中で今季の谷繁は91試合の出場にとどまった。ドラゴンズが4位に終わったのは、これが原因のひとつだと私は思っている。