なぜ日本ツアー賞金王・小田にマスターズ招待状が届かない?
「以前から、米ゴルフ界ではマスターズ委員会が日本ツアーだけを優遇しているという批判の声が根強くありました。そこで世界のゴルフ界のリーダーを自負するマスターズ委員会は、全世界にゴルフを普及させるという名目のもと、アジアを含めたゴルフ後進国から有望なゴルファーを招待しているという形を取って、批判をかわしてきました。しかし、2年前、米ツアーのメンバーにもかかわらず、TBSの視聴率の都合で石川遼を無理やり、特別招待枠で押し込んで問題になったのも大きい。米ツアープロの場合、特別招待されないという暗黙の決まりがあったからです。プロになって2年連続で松山英樹が自力で出場を決めたのも背景にある。ワールドランク(WR)で正々堂々と出場権を手にすればいいだけの話で、わざわざ日本人プロを救済する必要がなくなったということでしょう」
■ワールドランク重視で特別招待枠は減少へ
マスターズの日本人成績は、01年の伊沢利光、09年片山晋呉の4位が最高で目立たない印象が強い。そもそも賞金王の小田がWR50位以内(64位)に入れないことがレベルの低さを物語っている。マスターズ委員会は選考基準の公平さを鮮明にするため、ますますWRを重視していく方針で特別招待枠はどんどん減らしていく意向といわれる。