「大学、実業団の陸上部は宣伝効果が高いことから駅伝重視。選手も指導者も本気でマラソンに取り組まない。マラソンに力を入れている指導者でも、距離を走らせるべきか、スピード重視か、自信を持った練習メニューが組めない。選手個々の能力を無視した強制指導も多いと聞く。だから実陸連は大胆な策を打ち出したのでしょう。日本記録を出しても五輪でメダルが取れるわけではないが、1億円のために記録更新を狙う選手が増えれば、全体のレベルは上がる。記録を出せば指導者にも5000万円が支給されるという話もあるから、海外の情報収集や練習法の研究などもするでしょう」
人の気持ちを動かすのはやはりカネか。