長男は早実の“怪物1年” 清宮克幸氏が語る「才能の伸ばし方」
ヤマハ発動機ジュビロをラグビー日本一に導いた清宮監督(47)は組織の人材育成について、「言葉が大事」と語った。今春、早稲田実に入学した長男・幸太郎(1年)が春季東京都大会準々決勝でいきなり130メートル弾。清宮監督は「怪物打者」と注目される我が子の育て方も「同じ」と言う。「清宮流」才能の伸ばし方に迫る。
■水泳コーチに「プロ失格!」と直談判
清宮監督は幸太郎が4歳になった頃からさまざまなことを経験させた。水泳、陸上、テニス、ピアノ、そしてラグビー。幼稚園の頃にはこんなことがあった。スイミングスクールに通う幸太郎が2カ月に1度の昇級テストになかなか受からず、1年半も同じクラスにいた。
「それが、どうにも我慢ならないから(代表と)話がしたいと。『あなたたちは指導のプロですよね? 息子がなぜ1年半も同じクラスなのか把握してますか?』と言ったんです。試験に落ちる原因はターンだったかな。いつもその項目で試験に落ちる。にもかかわらず、次の2カ月も同じステップ。息子が受からないのはいつも『8(段階)』のところだったけど、毎回『1(段階)』からやり直し。それを16カ月連続でやったんです。『それじゃ話にならない。プロ失格!』と言いました。料金が発生しているわけだから、その対価に指導力で応えて欲しい。ボクは(ラグビーの)監督と親、同じ目線でやっていますから」