「日本に戻るべき」 絶不調のイチローにオリ時代の“恩師”直言
マーリンズのイチロー(41)が絶不調に陥っている。6月18日のヤンキース戦で三塁への内野安打を放ってから当たりが止まり、7日のレッドソックス戦は2回の守備から途中出場するも、3打数無安打2三振。33打席連続無安打と自己ワーストを更新中だ。それまでイチローの連続打席無安打は12年マリナーズ時代に記録した「25」が最長。単なるスランプではなく、年齢からくる視力の低下や衰えを指摘する声もある。04年にシーズン最多記録となる262安打を放った希代の安打製造機になにが起こっているのか。オリックス時代の恩師である野球評論家の河村健一郎氏に聞いた。
――今のイチローの打撃の状態をどう見ていますか?
「安打が出ていないから言うわけではありませんが、23年間にわたって彼を見ている中で、ここまで状態が悪いと感じたのは初めてです。ひど過ぎますね」
――具体的にはどこが悪いのですか?
「球の見極めが、まるでできていません。イチロー独特の『間』がまったくないからです。スイングする際、踏み出す右足と両手が一緒に出てしまっている。右足は前に出ても手は後ろに残しているのが本来のイチローの形。だから、相手バッテリーの配球に対応できた。今は右足が地面に着いた瞬間に手も出てしまっているので、タイミングがまったく取れていません。『1、2のー3』で打つのがイチローの間ですが、『のー』がなく、『1、2』で打ちにいってしまっている。ボールを呼び込むことができず、バッティングとしては最悪と言っていいでしょう。今のままではいつまで経っても復調しませんよ」