来季監督めぐり…3位争い佳境のロッテに漂う“不穏な空気”
状況が似てきただけに予断を許さない。
西武と熾烈なCS進出争いを続けるロッテに不穏な空気が漂っている。今オフで3年契約が切れる伊東勤監督(53)の続投方針が覆されるかもしれないからだ。
大方の見方では、西武にCSキップを取られたとしても、「シーズン終盤まで3位争いを続けた」という“功績”もあって伊東監督は続投するとみられていた。ところが、その状況が変わりつつあるという。
ロッテ関係者がこう言う。
「千葉ロッテの重光昭夫オーナー代行は、8月のお家騒動で、ロッテグループの全権を握った。『球団も監督人事も安泰』と思われていますが、そう簡単な話ではない。先の騒動は日本国内でもかなりのイメージダウンになった。昭夫さんは企業の立て直し、信頼回復に全精力を注いでおり、千葉ロッテの監督交代で『新生ロッテ』を内外にアピールしたい意向もあると聞く。何が起こるかわかりませんよ」
ロッテは3年前の12年オフ、シーズン中盤まで首位争いを演じていたこともあり、当時指揮を執っていた西村監督の続投が内定していた。それが10月に入って、重光オーナー代行がこの内定を白紙に戻し、当時、韓国の斗山ベアーズ・ヘッドコーチだった伊東現監督の招聘を決めた。この決断でロッテのフロントに衝撃が走った。以後フロント幹部が監督人事について口を出せない状況が続いている。9月中旬のオーナー会議の後にロッテの山室球団社長が、伊東監督の去就について、「白紙ではなく未定」と語ったのはそんな背景もある。
4位のロッテは3位の西武戦に勝ってその差は0.5ゲーム。ファンにとっては目が離せないゲームが続くが、今季終了後には「鶴の一声」により、12年オフの再現があるかもしれない。