混迷する巨人監督人事 “本命”由伸現役続行希望で泥沼の様相

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 巨人のV逸が濃厚になった9月末、あるアマチュア野球関係者が高橋由に電話をかけた。球界内で原監督の今季限りでの退任がウワサされ、後任に高橋由の名前が囁かれ始めた時期である。

「来年から巨人の監督をやるのか?」

 高橋由を学生時代から知るそのアマチュア関係者が単刀直入にそう聞くと、本人はすぐさまこう言ったという。

「やらない、やらない。絶対にやりませんよ。まだまだ現役を続けます。引退するつもりもないので安心してください」

 巨人は兼任監督は考えていない。高橋由監督誕生の最低条件は、今季限りでの引退になるが、本人にバットを置く気はさらさらないのだ。高橋由は今季、77試合に出場して打率・278、5本塁打、21打点。代打としては47試合で・395と結果を出した。戦力としても必要だから、球団も無理やりユニホームを脱がすわけにはいかない。

■江川氏、川相HCのアキレス腱は

 スポーツ紙が「本命」と書く、OBの江川卓にも問題がある。ファンからの支持率が高く、キャスターを務める日本テレビの後押しがあるのは事実だが、球団内の評価はまた別だ。巨人戦中心の解説者として、チームの現状を把握、熟知しているとの声はまったくアテにできず、東京ドームを訪れても練習中のグラウンドに降りてくることは皆無。独特の視点による解説も実はチーム内での評判は悪く、「だって、結果論解説じゃないですか」と言う選手は一人や二人じゃない。

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