著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

中継した日テレアナの無礼千万 箱根駅伝に「ゴローマル」は走ってねえぞ

公開日: 更新日:

 箱根駅伝を2日にわたって10時間、じっと見るほど腰が据わらず。実際はCMが半分を占めたから、とびとびに見て5時間。ああでもないこうでもないと茶々入れた暇な正月。監督まで悲壮感漂わせる東洋大も駒沢大も、「ハッピー作戦」とやらで笑顔の際立つ青山学院大学にぶっちぎられた。

 箱根にはハッピーな笑顔よりも、悲壮感と根性が似合うと勘違いしている実況は相変わらずだった。東洋大学5区山登りに抜擢された五郎谷俊選手のプライバシーをここぞとばかりに謳い上げた。

「昨年3月、お父さんが大動脈瘤破裂で突然亡くなりました。51歳の若さでした」

 き、気の毒なことを!

「毎日の自動車整備で油にまみれていたお父さん。自転車のパンクを修理してくれたお父さん!」

 う、涙腺が緩むぞ!

「5区は標高が高くて天国も近い。天国のお父さんに報告したい! そう話していました!」

 もうダメだ。おじさんは泣く!

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