わりいことをした罪滅ぼしに募金箱を持ったやつぁ、一人もおるまいな?
東日本大震災が発生してすぐ、はるかヨーロッパのプロサッカーチーム「シャルケ」に所属してピッチを駆け回っていたDF内田篤人が、被災地を励ます言葉を手書きした自分のユニホームを中継カメラに示して見せた。「いつもあなた方と一緒だよ」というメッセージ。なにをイキがりやがって、と思ったやつはいない。スポーツ選手の被災者への純粋な心根が、よく分かった例。
被災地出身の選手だったりすると思いはさらに強くなる。熊本出身のプロゴルファー永野竜太郎は、被災地の窮状を思って奮起し3位になった。福岡出身の巨人村田は被災地を思い奮起してホームランを打った。福岡出身のソフトバンク吉村は長いスランプだったが、「打てないくらいで悩んではダメ。苦しんで戦っている人がいる」と奮起してサヨナラホームランを打った。大分出身の内川はヒーローインタビューで自慢のアゴをしゃくりあげて泣いた。いいこっちゃないかい。
そればかりか、各球団も活発に選手が募金箱を持って入り口に立った。いいこっちゃないかい。
で、眉唾でしかモノを見ない癖があるので言わせてもらうが、募金箱を球団に言われて持ったやつぁ一人もおるまいな? 言われたからやるんじゃ、うさんくせえぞ。