21日ぶり2勝目も…ハム大谷が抱える“限界知らず”のモロさ
ある日本ハムOBによれば「大谷翔平(21)はこれまで、限界まで鍛えられた経験がない」そうだ。
「花巻東時代はもちろん、プロ入り後も二刀流で注目されてきた。高校の指導者たちや日本ハムの首脳陣にとって何より怖いのはケガだけに、徹底的に鍛えたくてもできなかったのでしょう」
首脳陣のひとりはかつて、22日に投げ合った楽天のプロ5年目・釜田佳直(22)を引き合いに出してこう言ったことがある。
「釜田は高卒1年目に7勝しながら、無理がたたってトミー・ジョン手術を受け、3年目を棒に振った。大谷も同様に高校から直接プロ入り。体が出来上がっていないうちから無理をさせるわけにはいかない」
昨年も含めて過去3年間、登板間隔などで配慮してきたのは理由があるというのだ。
この日の楽天戦は6回96球を投げて3安打2与四球無失点。1日のロッテ戦以来、21日ぶりの白星となる2勝目を挙げたものの、その注目度や配慮されている現状はこれまでと変わらない。
投手としてのコンディションづくりがうまくいっていなかったり、走り込みの量が不足していたりしても、簡単に改善されないのは、おそらくそのためではないか。負担を増やしたがゆえにケガが生じれば、首脳陣の責任問題になりかねない。自分で考えられる選手ということもあって、ある程度、本人任せにするしかないようなのだ。
限界まで鍛えられていないだけに可能性はまだまだある半面、とことん追い込まれた経験がないゆえのモロさも大谷にはある。この日は6点の援護をもらって腹八分の投球ができたが、競り合った試合で実力を発揮できなかった今季の投球がそれを証明している。