「切迫感がない」 日本人プロはなぜスゴみを失ったのか
先週の女子大会でタイ人のP・チュティチャイ(30=タイ)が、日本ツアー参戦5年目で初優勝を飾った。
昨季までは2014年の「ほけんの窓口」の9位が最高で、昨季の獲得賞金は約398万円。過去4年間の賞金を平均しても、約456万円しか稼いでいない。異国の地での慣れない生活に加え、遠征費やトレーニング代などを考えれば、決して楽な暮らしではないはずだ。2年前から茨城の親戚宅に身を寄せながら、全国を転戦していた。
それでも本人は「何があっても、どんなことがあっても、ゴルフをやめようとは思いません。それが自分の強さだと思います。どんなことがあっても、負けない気持ちがあります」と、キッパリ。
上田桃子(29)との初のプレーオフにも動じることなく、落ち着いてウイニングパットを決めるなど、ハートの強さが伝わってきた。
それに引き換え、最近の日本人プロはというと、何かあるたびに「心が折れそうになりました」と弱音を口にする。いつから日本人はこんなに弱くなったのか。評論家の宮崎紘一氏がこう言う。