国際大会Vの伊調馨 「限界説」払拭し“霊長類最強”継承へ
圧勝だった。女子レスリング58キロ級王者の伊調馨(32)は、19日(日本時間20日)のポーランド国際大会で優勝。五輪前最後の実戦は2回戦、準決勝と順当に勝ち上がり、決勝ではキルギス選手を7-4で下して4連覇を目指すリオに向けて弾みをつけた。
結果を残しながらも伊調は「自分のレスリングをする難しさを感じた。やるべきことをやったとも思うし、課題が浮き彫りになった反省もある」と不満をあらわにした。
今年1月末のヤリギン国際大会(ロシア)決勝でモンゴル選手に敗れ、不戦敗を除くと13年ぶりの黒星を喫し、連勝は189でストップした。ここ数年は故障にも泣かされ、55キロ級の吉田沙保里とともに年齢的にも限界説がささやかれ始めたが、伊調はリオでの4連覇どころか、20年東京五輪での5連覇も視野に入れているという。
伊調は「若い子も頑張っていますが」と20代の選手の追い上げを認めつつも「まだ自分もできるんじゃないかという気持ちもある」と限界説を否定。三十路を過ぎてからは「経験も積んできたし、長年にわたって積み重ねてきたものがある。何よりも気持ちが強くなり、『多少のことではやられないぞ』と思えるようになった」と、自信たっぷりに話している。