リオ五輪メダル量産12個 日本柔道“お家芸V字回復”の軌跡

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「前体制で廃止された担当コーチ制を復活させ、各階級できめ細かな指導を行うと同時に選手とのコミュニケーションを密にする態勢をつくりました。精神論一辺倒だった合宿も見直し、選手の意見、調整を尊重しながら例えば技術合宿、体力合宿など具体的なテーマをもって、強化を行う。それまで世界選手権や五輪代表であっても、出場が義務付けられていた講道館杯への参加も免除するなど、選手の体調、調整を優先するようになりました。科学技術班からあげられるライバル選手を数値化したデータや映像解析なども積極的に取り入れるようになった」

 故障防止とパワー強化のため、柔道界では異例となる外部からのボディービルコーチを採用。ブラジリアン柔術、沖縄角力などの異種競技とも積極的に交流し、合同合宿も行ってきた。

 山下泰裕強化委員長は五輪を前に、「金メダルを最低でも男女で4つ。できれば6個取りたい」と言っていた。目標には及ばす、メダル12個のうち銅が8個と「お家芸復活」と言うほどの成果を出したわけではない。新興国の台頭も含め、世界だって着実に力を上げている。4年後の東京で金ラッシュ、と楽観するのは早計だが、期待を持てる雰囲気にはなってきた。

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