「自分のために」 レスリング太田忍“お気楽ファイト”で銀
リオ五輪レスリング初日の男子グレコローマン59キロ級決勝で太田忍(22)がイスマエル・ボレロモリナ(24=キューバ)と対戦。0-8のテクニカルフォールで敗れ銀メダルに終わった。日本男子は52年ヘルシンキ大会から続く(不参加のモスクワ除く)メダル獲得を16大会に伸ばした。
太田はパワーで勝る相手に終始、押され気味。投げ技などで計6点を失って第1ピリオドを折り返すと、第2ピリオドでバックを取られて(2点追加)マットに沈んだ。
太田は1回戦でロンドン大会金メダルのハミド・ソルヤン(イラン)を5-4で撃破。その後も昨年の世界選手権(米国・ラスベガス)2、3位の選手を相次いで破る快進撃を見せたが、最後に息切れである。
「初出場でもプレッシャーや緊張はなかった。のびのびと戦えた」と振り返った通り、自然体で試合に臨むのが太田のスタイル。初めて五輪のマットに上がる男子選手は実力を発揮しきれないケースが珍しくない。周囲の期待やプレッシャーでガチガチになるためだが、太田はそんな雑念とは一切、無縁だ。