リオ後の明暗 人気急騰バドミントンとプロ化バレーの違い
バレーの国際大会は頻繁に国内で行われる。毎回、アイドルグループをにぎやかしに使い、テレビ視聴率やチケットの売り上げもそこそこいい。この収益はバレー界にとっては大きいのだが、競技そのものの人気で視聴率が取れたり、チケットが売れるならアイドルなど引っ張り出すはずがない。
■強ければ客も競技人口も増える
マイナー競技だったバドミントンは、関係が良好とはいえない韓国から04年に、バルセロナ五輪男子ダブルス金のパク・ジュボン氏を招聘。日本代表ヘッドコーチに据えて強化を図ってきた。
80年代以降に低迷期に入った卓球も81年以降、全日本選手権ホープス・カブ・バンビという小学生の大会を創設。研修合宿なども行われ選手と指導者のレベルを上げてきた。
福原、石川などがロンドン五輪で史上初のメダルを取って人気に拍車が掛かったものの、以前は資金がなかった協会は、知恵を出し合い日本の卓球をここまで持ってきたのだ。
世界で実績を残せば、黙っていても競技人口は増えるし、ファンは試合会場に足を運ぶ。バレーのプロ化は、選手強化と競技人口の増加が狙いなのだろうが、そもそもバレーが人気競技ならとっくにプロリーグは出来ている。上げ底人気にあぐらをかいてきたツケは大きい。