男子卓球 後がない第4試合で水谷を“使わなかった”なぜ?
素人には不可解な選手起用だった。
リオ五輪の卓球男子団体決勝で日本は中国に1-3で敗れ、銀メダルとなった。第1試合のシングルスで丹羽孝希が今大会個人金の馬龍にストレート負け。第2試合の水谷隼は過去15戦全敗だった許昕と対戦。2-2の第5ゲームで7-10と後がないところまで追い込まれたが、「今、成長しているのを実感している。メンタル面で強くなっている」という水谷はそこから怒涛の反撃。連続5得点で逆転勝利し、中国から1勝を挙げた。
第3試合のダブルスでは丹羽・吉村真晴組が健闘。1-1の第3ゲームで一時9-7とリードしたが、そこから4連続得点を許す。4ゲーム目も取られ逆転負け。第4試合の吉村も馬龍に完敗した。
それにしても、後がない第4試合で、なぜエースの水谷を使わなかったのか?
■複雑な「ABC」「XYZ」方式
団体戦のオーダーは試合前に監督がコイントスで「ABC」か「XYZ」を選ぶ。選択権を取った監督はほとんどが「ABC」を選ぶ。ここで両チームの1、2、3番手が決まる。「XYZ」の日本は、X=丹羽、Y=水谷、Z=吉村(ダブルス)という順番(相手はA=馬龍、B=許昕、C=張継科)。この時点では、ダブルスの相方と第4試合以降に誰が出るか相手はわからない。