DeNA1位・浜口遥大は格闘エリート一家に誕生した“異端児”
そう振り返る顕人さんも、幼少期から空手と合気道の道場に通い、和道流空手2段の有段者。和歌山県の勝浦でマグロ遠洋漁業の網元だった家庭に育ち、県立新宮高校から進んだ宮崎の南九州大学ではボクシング部に所属して、県大会優勝の実績を持つ猛者である。
大学では造園を学び、卒業後は家業の網元を継がずに、ゴルフ関連の会社に就職。30歳になる前に独立し、ゴルフ場のコンサルタントや造成、管理を請け負う会社を起こした。現在は自身の会社で社長業をこなす傍ら、和歌山県日高郡印南町の雄大な自然に囲まれたゴルフコースと乗馬クラブを運営する「ラ・グレースリゾート」の総支配人も務めている。ちなみに、ゴルフの腕前も相当なもので、「最高でハンディ4まで行きました。ベストスコアは68。とはいっても、もうだいぶ前の話ですけど」と顕人さん。
身長173センチと小柄ながら、MAX151キロを投げる大学ナンバーワン左腕・浜口の身体能力は父親譲りだろう。
「そうだと思います」
と話を引き取るのは、顕人さんと同じ新宮高校を卒業した、母の真美さん(56)だ。