カメラマンが見た 澤の「10」担う万能型FW籾木結花の笑顔
そのダイナミックなプレーからは想像できない153センチという身長は、アスリートとして恵まれているとは言い難い。
ところが籾木結花(20)のプレーは、フィジカルにおいてコンプレックスなど存在し得ないことを証明しているかのようだ。ドリブラーであり、パサーであり、キッカーであり、ゴールゲッターでもある。攻撃のその時々で籾木は、自らを見事に演じ分ける。
所属するなでしこリーグ1部の日テレ・ベレーザでは今シーズンから、女子サッカーのレジェンド澤穂希(38)が長く付けていた10番を担う。
そしてU―20女子代表でも日の丸とともに10番を背負っている逸材だ。
13日にパプアニューギニアで開幕したU―20女子W杯で日本は優勝を目標に掲げる中、早くも籾木が初戦で魅せた。アフリカ勢では世界大会の常連国であるナイジェリアを向こうに回し、先制点を含む2ゴール・1アシストという活躍ぶり。相手のオウンゴールを誘ったのも、籾木のシュート性のクロスだった。
照れ笑いを浮かべながらも、籾木は「(6―0の圧勝が)過信につながってはいけない」と自分自身を律した。