白鵬まさかの初戦敗退 稀勢の里フィーバーに集中できず?
5日に両国で行われた日本大相撲トーナメント。大方の期待と予想通り、新横綱稀勢の里(30)の優勝で幕を閉じた。
一方、気になるのが過去優勝4回、前年度覇者でもある白鵬(31)だ。平幕の栃煌山相手に、まさかの初戦敗退。決勝で稀勢の里との対戦を楽しみにしていたファンを失望させた。
相撲トーナメントはあくまで花相撲。ケガを恐れて、本気を出さない力士も多い。白鵬が優勝を重ねてきたのは横綱としての自負だろう。
10年の野球賭博問題、11年の八百長騒動と土俵が揺れる中、一人横綱として土俵を支えてきた白鵬。前人未到の優勝37回という偉業も達成し、「我こそが土俵の第一人者」というプライドを持っていた。
それが、スポットライトは19年ぶりに誕生した和製横綱に集中。今の角界は寝ても覚めても稀勢の里で、この日のトーナメント中継も、明らかに稀勢の里を中心に置き、応援するかのような番組構成だった。そもそも、昇進した経緯からして、白鵬は面白くないに違いない。
近年は衰えが見えるとはいえ、本気で闘えば平幕にコロッと負けるほど、白鵬は落ちぶれてはいない。熱気に水を差した初戦敗退は、「稀勢の里フィーバー? 勝手にやってろ」というメッセージかもしれない。