稀勢の里 横綱初土俵が“荒れる春場所”は吉か凶か?

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 昇進に伴う行事も一段落し、7日から本格的な稽古を再開した新横綱・稀勢の里(30)。弟弟子の高安相手に11番取り、汗を流した。

 横綱として初めて迎える3月場所は、他の場所とはさまざまな違いがあるという。果たしてこのタイミングでの昇進は吉と出るか、凶と出るか。

 稀勢の里にとって追い風となるのは、巡業が4月までないことだろう。旅から旅の巡業は長距離のバス移動が多く、宿舎も毎日替わる。心身ともに疲労を訴える力士は少なくない。ファンサービスに割かれる時間も、部屋での稽古に比べれば段違いだ。

「特に横綱や大関となれば、勧進元の酒席に呼ばれがちです。巡業は本場所と並ぶ、相撲協会の事業収入の2本柱。相撲を普及するという義務もあるので、酒席の誘いはむげにはできません」(相撲評論家の中澤潔氏)

 巡業が3月場所後までなければ、稽古に専念できる。だからといって昨年1月場所で優勝した琴奨菊のように、連日、テレビ出演だイベントだと飛び回れば逆効果だが、堅物の稀勢の里に限ってその心配はないだろう。

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