内村V10阻止へ 白井健三“出来栄え重視”ルールも追い風に
王者交代もありそうだ。
6日、全日本体操個人総合選手権(7日開幕=東京体育館)の公式練習が行われ、9連覇中の内村航平(28)やリオ五輪団体金メダルメンバーら主力選手が調整した。
今季から導入される新ルールでは、技の難度(Dスコア)よりも出来栄え(Eスコア)が重視される。今回のルール変更は、技の完成度が高く、演技の美しさに定評がある内村には有利に働くとされる。一方、床と跳馬合わせて自身の名が付いた6個の高難度の技を持つ白井健三(20)には不利とされる。
そもそも国際体操連盟(FIG)がルール変更に踏み切ったのは、白井の一人勝ちを避ける思惑があったともっぱらだ。
しかし、FIGの計算は外れるかもしれない。白井は床と跳馬で着地さえ完璧に決めれば、従来通りの高得点(16点台)を狙える演技構成だからだ。
体操関係者によれば、特に床では豪快さを評価する採点基準を残し、大技連発による加点や1つの演技に対しての着地点も得られる。難度の高い技を持つ白井には、むしろ追い風となるかもしれないのだ。
練習後に会見した白井は「自分らしい体操をすれば、新ルールも攻略できる。明日からが楽しみで仕方ない」と自信たっぷりに話した。
白井の「難度」が内村の「出来栄え」を凌駕するか。