なぜ浦和には「人種差別的問題」がつきまとうのか?
4日の浦和─鹿島戦で起きた「浦和DF森脇良太(31)の人種差別疑惑騒動」が、一応の決着を見た。9日に日本サッカー協会が、公式HP上で「他の競技者、他の競技に立ち会っている人々に対する侮辱行為」「2試合の出場停止処分」を発表したのである。
後半33分だった。コーナーフラッグ付近で小競り合いが起きた際、森脇の言動を巡って鹿島MF小笠原満男(38)が激高するなど、ひと悶着があった。試合後、小笠原は「(森脇が鹿島MF)レオ・シルバに対して口と鼻をふさいで『くせえ』という言葉を発した」とメディア陣に訴えた。
森脇は「鹿島の選手たちに詰め寄られ、たくさんのツバがかかったので(不特定多数に)『口が臭い』と言った」と反論した。両者の主張が食い違う中、小笠原の「レオは『彼(森脇)はいつもそういうことを言う』と話していた」というコメントは看過できない。
13年シーズンからJリーグでプレーしているレオ・シルバは実直な性格で知られ、日本語のヒアリング能力は非常に高いと聞いている。今回の森脇の言動が人種差別ではなく、侮蔑行為と結論が出た限り、レオ・シルバの発言は「信憑性に欠ける」と判断されたことになるが……。