ブルガリア無名MF加藤 ハリル日本サプライズ招集の狙い
「西川は失点の多さが気になる。森重の場合、GK林の好セーブ連発でチームの失点自体は少ないが、森重を含めたDF陣の不安定感がマイナス評価となった。清武は本来のパフォーマンスが発揮できておらず、宇佐美は所属クラブで戦力とは言えず、むしろ落選は遅過ぎた感があります」
新戦力の中でブルガリアの加藤について指揮官は 「ここ一年、注意深く追跡してきた。現地で4試合を視察した。ボールを奪える選手。展開力もある」と高評価するが、年代別の代表に選ばれたこともなく、国内でのプロ経験もJ2町田で12年シーズンを過ごしただけ。
同じポジションのFC東京MF高萩、スペインのMF柴崎、鹿島MF永木、川崎MF大島とハリルが招集したことのある選手を差しおいて、加藤を呼んだ理由は何か?
「今回の2試合のキーパーソンとして、ハリルホジッチ監督は『相手からボールを奪える選手。ファイトできる選手』を挙げている。苦労人の加藤はピッタリ当てはまり、メンタルの強さも評価している。いつもハリルホジッチ監督は『良いパフォーマンスを見せている選手に代表(入りの)資格がある』『代表の門戸は常に開かれている』と強調しているが、特に代表当落線上の選手たちにとって、加藤の初招集は大きな刺激となり、日本代表の活性化にもつながっています」(前出の六川氏)
すべてはハリルの深謀遠慮ということか――。