「相撲は大関 師匠は序ノ口」 独立費用は1000万円以上
相撲部屋によっては、稽古場だけで住まいが併設されていないケースもある。近隣に寝泊まりする場所を借り、そこから通う部屋もある。しかし、「弟子と一緒に生活をしないと、わからないこともある」と、親方は言う。
気になるのが、部屋を創設するにあたってかかった費用だ。
「それはまあ、ね(笑い)。家賃よりも(工事などで)投資したお金の方が多い。それこそ何百万円じゃきかない。1000万円以上はかかってますよ。全部、自分の貯金を取り崩した」
■東京五輪で物件が高騰
この倉庫を見つけたのは、おかみである麻子夫人。部屋を探すにあたって、親方が考えていたのはある程度の広さと、国技館からの距離だ。しかし、当初は物件探しから難航した。
「東京オリンピックが決まってから、(土地や建物の)値段が上がっているんです。私は50坪以上の条件で探していたけど、マンション業者なども(物件を確保しようと)入ってくる。とんでもない値段を提示されて、諦めた物件もありました。なかなかめぐり合えなかったんですけど、おかみがここを見つけてくれた。下見をして、すぐに決めましたよ。運が良かったのもあるけど、おかみに感謝です」