エンゼルス監督も大谷を絶賛 米国人“ベタ褒め”の信用度
かつてドジャースやヤンキースでプレーした黒田博樹は、「こっちの人はホメるのが好き」と言った。そういえばメジャーの首脳陣が日本人選手をくさしたという話はほとんど聞かないが、ホメ言葉をそのまま信用していいのか。アメリカ野球愛好会副代表で法大講師の鈴村裕輔氏は、「うのみにしない方がいいでしょう」とこう続ける。
「メジャーの首脳陣は基本的に、メディアを通じて選手のマイナス面を言いません。その必要があれば直接、本人に言います。選手を『ガイ』と呼ぶことに象徴されるように、自分は家族のようにおおらかに構えているという監督像を自ら演出していて、意図的にホメるようなところがあるのです。その一方で、チームが求める基準に達しない選手は、たとえホメた翌日だろうと、平気で解雇します。日本のように、もう少し様子を見るとか、目をかけた選手だからと、情に流されることはない。チームにフィットしない選手であれば、できるだけ早くその旨を告げてあげるのが本人のため。その方が選手も早く次のことを考えられるととらえるのです」
この日の大谷は二刀流を“実践”。モレノ・オーナーやソーシア監督が見守る中、キャンプ初のブルペン入り。1回目が20球、2回目が16球の計36球。ストレートを中心にスライダー、カーブ、フォークも交えて投げ込んだ。時折ボールが上ずったり、スライドする場面もあったが、大谷の投球を受けた正捕手のマルドナドは、「翔平には『いい仕事だった』と伝えた。最初は思うようにいかなかったようだが、だんだん良くなっていった。今後が楽しみな選手」とコメントした。