多い練習量と心身の負担…大谷のパンクを米メディア危惧
■15球投げて休憩
日本とは違う環境に適応するための精神的な負担も少なからずある。
練習テンポは速く、日本とは勝手が違う。投球練習は「アップ・アンド・ダウン」という試合を想定して、1イニングに相当する15球を投げた後に休憩を挟むし、打撃練習も7~8球で交代しながら打つ。投手練習を終えてから野手組に合流するため、当初予定されていた順番が後ろにズレ込んだこともあった。
物理的な違いもある。マウンドを含むグラウンド全体の土は日本よりも硬いうえ、ボールも縫い目が高く、その高さも一定ではない。なにより滑りやすい。これも克服すべき課題で、負担はてんこ盛りだ。
大谷は報道陣から疲労について問われ、「頭は疲れているように見えるかもしれませんが、それなりにハッキリしていますし、体も良い状態かなと思います」とジョークを交えて話しているものの、米国の地元メディアからは故障を危惧する声も上がっている。
「他の選手の2倍の練習を続ければ、それだけ故障リスクも高まる。実戦が始まって野手として出場すれば、タフなスライディングや死球を食らう可能性も生じる。いま現在は二刀流という新たな挑戦に好意的な報道が多いが、ベーブ・ルースでさえ最後は野手に絞ったくらいだからね」(米放送関係者)