森岡亮太<中>アンデルレヒトへ行って変わったのは走りの質
もうひとつ。「引っ越しのスムーズさ」も見逃せない。たとえばシーズン中に他国リーグ移籍となると生活環境も劇的に変化し、プレーに悪影響を及ぼしかねない。住み慣れたベルギーに残るのがベターという現実的な判断もあったという。
「最初の2週間はベフェレンから(アンデルレヒトの本拠地)ブリュッセルまで片道1時間半かけて車で通いました。同じ国内だと簡単に行き来できる。助かりました」と森岡は笑顔を見せる。
アンデルレヒトの指揮官は、今季序盤まで日本代表FW久保裕也のいるヘントを率いていたヴァンハーゼブルック監督。同国では戦術家として知られる知将だ。
久保は「一つ一つの戦術が物凄く細かい」と話していたが、森岡は「2、3試合で監督の戦術が理解できた」と言う。パスの出し手から受け手に変わったが、やるべきことを頭の中で整理し、その成果が2月25日のムスクロン戦での2点と、3月3日のワレゲム戦での1点につながった。シーズン通算得点も2ケタとなり、チームもシーズン終盤に3連勝を飾って見事にプレーオフ進出。1日のヘント戦から最終盤の戦いをスタートさせている。