著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

鳥谷敬の連続試合を「不自然」と報じないマスコミの忖度

公開日: 更新日:

 去る18日の中日戦で阪神鳥谷敬が通算2011試合出場を果たし、球団生え抜きでは藤田平を抜いて歴代最多出場となった。といっても、その試合での鳥谷はスタメンではなく代打出場。しかも、送りバントを決めたのみである。

 もちろん送りバントも重要かつ難しい仕事であるため、それを涼しい顔で成功させた鳥谷は称賛されるべきだろう。しかし、翌日の在阪スポーツ新聞のほとんどが冒頭の通算試合出場記録を金字塔などの美称で報じ、現在の鳥谷については「チームの浮上には欠かせぬベテラン」「常に進化を求める虎の鉄人」などのテンプレート的な表現でお茶を濁していたことには違和感を覚えた。

■事実の表層だけを報じて終わり

 ご存じのこととは思うが、今季、ここまでの鳥谷はいびつな状況に置かれている。打率1割台と深刻な不振によってスタメン落ちが目立つ中、それでも故・衣笠祥雄に次ぐ歴代2位の連続試合出場記録を止めないために、代打や守備固めなどでの途中出場は続いている。これが勝利のための戦術的な途中出場なら問題ないのだが、中には明らかに記録継続のためだけの作為的かつ不自然な出場も少なくない。このままでは現阪神監督の金本知憲以来となる、史上2人目の全試合出場&規定打席未到達という不名誉な珍記録が生まれてしまう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    セクハラだけじゃない!前監督が覚悟の実名告発…法大野球部元部長、副部長による“恫喝パワハラ”激白180分

  5. 5

    仁義なき「高校野球バット戦争」…メーカー同士で壮絶な密告合戦、足の引っ張り合い、広がる疑心暗鬼

  1. 6

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  2. 7

    大谷がいちいち「大袈裟に球を避ける」のは理由があった!弱点めぐる相手投手との暗闘の内幕

  3. 8

    西武・渡辺監督代行に貧打地獄を直撃!「ここまで打てないほど実力がないとは思ってない」とは言うものの…

  4. 9

    朗希の“歯車”は「開幕前からズレていた説」急浮上…メジャー挑戦どころじゃない深刻事態

  5. 10

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方