低迷阪神は内紛秒読み…金本監督と選手に不穏ムード漂う
若手は使われたり使われなかったりの繰り返し。若手で規定打席に到達しているのは、糸原と大山だけだ。就任3年で主力として成長した野手は皆無といっていい。
「昨オフに掛布二軍監督を事実上解任したことで、金本監督に意見するコーチはいない。就任当初から続く貧打の最大の戦犯は片岡ヘッド兼打撃コーチだが、金本監督とは昵懇の仲だから外されることはない。選手の中には、『監督に気に入ってもらわなければ使ってもらえない』と嘆く声もある」
とは、放送関係者。
だからだろう。ここにきてチームには閉塞感が漂い、首脳陣と選手との間に溝ができ始めているという。
■主力とコーチが口論
5月18日の中日戦のことだ。2―1で接戦を制したが、勝利のハイタッチの輪にある主力の姿がなかった。
「糸井ですよ。この日は、八回からベンチに下がったのですが……」と、阪神OBがこう続ける。
「試合中、ベンチ裏で高代作戦兼総合コーチと口論になったというのです。三塁コーチの高代コーチは走者が三塁に到達するギリギリまで腕を回す。かつて野村克也が『日本一の三塁コーチ』と称した名コーチだけに、得点の確率を上げるための最善策ともいえますが、一方で、本塁突入するか三塁ストップか判断に戸惑う選手もいるといいます。糸井は全力疾走する一方で、膝に古傷がある。急に止められると膝に負担がかかりやすい。4月の広島戦でも、高代コーチの制止を振り切って本塁を狙い、憤死したことがあった。口論に発展したのはこうした伏線があったようです」