全英最終日に一時単独首位 ウッズ完全復活へ“秒読み”開始
それにしても昨年の今ごろ、ウッズがここまで復活すると誰が予想できただろうか。
PGAツアー通算79勝。メジャー14勝は、J・ニクラスの18勝に次ぐ歴代2位。史上2人目のトリプルグランドスラム(4大メジャーに各3勝以上)も達成している偉大なゴルファーはこれまで、左膝の故障、不倫騒動、腰の手術などで何度もツアーを離れた。
昨年8月には、痛み止めの薬などでフラフラになった状態で車を運転して逮捕され、警察が発表した当時の写真は、無精ひげに目はうつろ。変わり果てた姿はゴルフ関係者やファンを失望させた。
しかし、ウッズはツアー復帰をあきらめてはいなかった。腰に負担がかからないように下半身の動きを抑えて、全盛期の8割程度のスイングに変えた。自宅にある4つのグリーンでパッティング技術も磨いてきた。
今季は1年ぶりにツアー復帰を果たし、3月のバルスパー選手権で2位タイに入るなど、心身ともに戦える状態に戻してきた。
今回の全英で優勝争いに加わることができたことで本人も自信を得たはずだ。8月の全米プロ選手権(9日開幕ミズーリ州ベルーフCC)も期待が持てるし、メジャー15勝目も現実味を帯びてきた。