卓球Tリーグ開幕 松下浩二チェアマンに聞く“道のりと課題”

公開日: 更新日:

 今月24日に両国国技館で開幕した卓球の「Tリーグ」。日本初のプロリーグ設立を目指し、新リーグを発足させた松下浩二専務理事(51)にここまでの道のりと今後の課題について聞いた。

――プロ構想はスウェーデンに留学した大学時代からあったと聞く。

「本格的に考え始めたのは20年前。私が『ドイツのブンデスリーガみたいなものをつくりたい』と言ったときも周りの反応は『うーん』という感じでした。当時、日本にプロ選手はほぼいなかった。Tリーグは新リーグという形でプロリーグとはうたっていないですが、『なぜ新リーグが日本に必要なのか』を理解させるのに最も時間がかかった。『必要ない。今の日本の卓球は強いから今のままでいい』と言う人や、中には選手のセカンドキャリアも含めてスポーツを通じてどう社会に貢献するのかが分からない人もいて、『オレには関係ない』と言ってくる人も。自分の損得を考える人も少なくなかった」

――どんな説明を。

「『Tリーグは組織的に日本の選手を育てることができる』と説明しました。各チームには6歳以下の卓球スクールをつくることを義務化したんです。日本は縦割り社会なので、今の仕組みだと世界に行くのも一気には行けない。強くなる子はご両親がいろんな場所に子供を連れて行っている。Tリーグの場合、上のプロと下のジュニアが一緒の場所で交ざるので、高い技術を見て盗むこともできる。組織単位で常に強い選手を輩出できると思います」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

    鈴木誠也と吉田正尚が窮地…トレード浮上も引き取り手なし、大谷フィーバーの裏で価値大暴落

  3. 3
    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

    悠仁さま「オックスフォード大進学」再浮上のナゼ…昆虫標本が充実した自然史博物館の存在

  4. 4
    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  1. 6
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

  2. 7
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  3. 8
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 9
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  5. 10
    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ

    ロッテ佐々木朗希は“身内”からも嫌われた? 故障中とはいえ選手間投票でも球宴選外のトホホ