松山英樹は46位…成績不振と54ホール短縮を識者に聞いた
「今年からパー4になった6番ホールはダブルボギー、ボギー、ボギーとバーディーどころか一度もパーセーブできなかった。ここは左に引っ張るとOBになりやすく、それを嫌ったスイングをして、結果としてボールは右に飛び出していた。目標に対してスクエアに構えていますが、右にも左にもミスする傾向がありました。いろんな理由がありますが、そのひとつにトップがレイドオフになり、左手甲を、手のひら側に折ってシャットに下りてくるのが挙げられる。松山のスイングにその動きが一瞬見られました」
トッププロは試合の中で、スイングを修正するといわれる。2日目の悪天候と3日目の濃霧で主催者は54ホール短縮を早々と決めて、松山が復調のきっかけをつかむチャンスを奪ったともいえないか。
評論家の宮崎紘一氏がこう言う。
「松山は米ツアーメンバーであり、72ホールのペース配分が体に染みついている。海外では最終日に粘り強い追い上げを見せて優勝圏内に急浮上することがあった。主催者が54ホール短縮ではなく、72ホール消化にもっと努力すれば展開は違っていたかもしれない。コースを改修した設計家のリース・ジョーンズ氏が“今大会4日間に関してはプロに牙をむくレイアウトに仕立てた”と語っていた。会場は72ホール戦って初めてプロの真価がわかるというのです。そういった意味では大会は中途半端に終わってしまったといえます」
コースは世界基準になったが、運営は国内基準のままだ。そこから変えていかないことには、日本から世界的なプレーヤーはいつまでたっても育たない。