卓球張本は高校入学で文武両道へ GF最年少Vでも方針ブレず

公開日: 更新日:

 今年1月の全日本選手権で日刊ゲンダイが時間の使い方について聞いたとき、張本はこう言っていた。

「息抜きには本を読んだり……といっても漫画なんですけど(笑い)。野球漫画とかを読みますね。スポーツ漫画を読んでいると、メンタルの部分で勉強になることも多い」

 もともと、張本は「高校まではしっかり勉強との両立をしなければ」という方針。日本の現役トップ選手、特に男子の場合は大学まで進む選手も多い。水谷隼丹羽孝希森薗政崇は明治大卒。吉村真晴は愛知工業大を卒業している。現Tリーグチェアマンで1992年バルセロナ五輪代表の松下浩二氏も明大と早大大学院で学んだ。

 ビジネス評論家の菅野宏三氏はこう言う。

「学校という集団社会に身を投じることは、競技中の対応力や精神面の強化につながります。エリート施設で一流選手同士、寝食を共にしてスキルを磨いていても、卓球という限られた世界しか見えない。それ以外の世界に触れることで見聞も広がり、人間形成にもプラスになるし、人脈も広がって引退後の進路に役立つことも少なくない。AIも進歩した今、スポーツはデータ解析や理論的な技術強化も当たり前。競技にドップリという時代ではありません」

 いまや「スポーツ一筋」は絶滅寸前か……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド