大関高安2連勝 好発進の裏に兄弟子・稀勢の里との最強稽古
11日、大関高安(29)が御嶽海を退け、初日から2連勝だ。
この取組、実に2分近い長丁場。土俵中央で両者微動だにせず……と言っても、がっぷり四つに組み合ったわけではない。御嶽海は体を真横に曲げて高安に頭をつけ、右手は相手の左ヒザ裏に伸びていた。
その体勢のまま、約1分。高安は守勢から攻めに転じ、苦しい体勢の御嶽海を一気に押し出した。
初日も盤石の相撲で魁聖を破った高安。好調なのは兄弟子・稀勢の里(現荒磯親方)のおかげと言っても過言ではないだろう。
場所前は引退したばかりの稀勢の里と存分に稽古し、コテンパンにされた。
2人の稽古は今に始まったことではないが、先場所までは引退危機の兄弟子に気を使っており、高安にとって十分な稽古だったとは言えまい。その兄弟子はすっかり横綱の重圧から解放され、解説者の北の富士氏に「今なら一番強いと思う」と言われたほどだ。
今場所は大関として申し分ない成績が期待できそうだ。