日大ついに民事提訴へ “ドン”田中理事長が追い出される日
「事態は深刻化している」――。日大の運営に異を唱える改革派有志の会見が注目を集めている。
日大教職員らOBでつくる「新しい日本大学をつくる会」(会長・牧野富夫元日大副総長)が7日に開いたもの。牧野氏は昨年のアメフト部悪質タックル問題などの影響で2018年度の私学助成金が前年比35%減らされ、入試の志願者が大幅に減少したことなどに触れ、「理事長は説明責任を果たしていない」と田中英寿理事長を批判。大学のイメージが傷つけられ、精神的な苦痛を受けたとして田中氏ら大学執行部に慰謝料を求める民事裁判を起こす方針を発表し、執行部の総辞任を求めた。
田中氏は日大のトップに君臨する最高実力者だが、アメフト問題では会見もせず、沈黙を守ってきた。反社会勢力とつながりがあるのではないかともマスコミに追及されたが、その権勢は微動だにしない。
「つくる会」の役員があらためて語る。
「助成金減額だけでなく、日大の信用が傷つきました。われわれは田中氏らの辞任を求め、反社会勢力と関係がないのかとの質問をしてきましたが、返ってくるのは木で鼻をくくった回答ばかりです。田中氏のもと、日大はプロ野球のスタンドなどに多くの広告を出しているが、果たして必要なのか。日大が生まれ変わるには32人いる執行部全員が辞任し、現在の経営優先から教育優先に切り替えることが不可欠。今のままでは学生が就職で不利になってしまう。本当に気の毒です」