巨人高笑いの貯金16 V争い佳境でライバル“自爆テロ”の強運
18日の試合で阪神を3タテにした巨人が4連勝。貯金を16とした原監督は「主役になりましたね」と、7番・二塁でスタメン出場させた4年目の増田大輝(26)を褒め上げた。増田大は四回の第2打席で先制の2点三塁打。四球で出塁した六回には初球から立て続けに二盗、三盗を決め、東京ドームの巨人ファンから大歓声を浴びた。
巨人OBが言う。
「このあたりが原監督のうまいところ。選手の状態を見極めて、大胆に起用する。増田大はプロ3度目のスタメン出場だからね。抜擢したうえで、俊足という増田大のストロングポイントを発揮させてやる。増田大は自信がついたと思う。巨人も決してチーム状態がいいわけではない。きょうだって先発の山口俊は再三のピンチを招いた。それでも、阪神の10残塁という拙攻に助けられて、自己最多の12勝目だろ。ここにきて、天敵の広島バティスタがドーピングでいなくなるし、巨人に追い風が吹いているのは確かだね」
実際、そうだ。前日17日に、広島のバティスタ(27)にドーピング検査で陽性反応が出ていたことが発覚。登録を抹消され、自宅謹慎となった。NPBによれば、6月上旬に検査の対象となり、尿検体から禁止薬物が検出された。その後のB検体検査でも陽性反応が出たため、NPBが広島に通達。球団の鈴木本部長は「とても残念」と青ざめた。バティスタは異議を申し立てているというが、優勝争いが佳境に入る中での3番打者の離脱だ。痛すぎるスキャンダルだが、このバティスタに球団別最多タイの6本塁打を許している巨人にとっては、思わぬ追い風である。