3度目は永久追放…メジャー違反行為に対する罰則の軽重
同様にメジャーリーグは乱闘での暴力行為や傷害行為にも甘い傾向がある。
13年4月のドジャース対パドレス戦。ドジャースの投手ザック・グレインキーが、登板中に打者のパドレスのクエンティンに襲撃され鎖骨骨折の大ケガを負う事件が起きた。クエンティンに下された処罰は8試合出場停止という軽いもの。10年にはレッズ対カージナルス戦の乱闘で、カ軍の捕手ラルーがレッズのエース右腕クエト(現ジャイアンツ)のヒザ蹴りを頭に受け、重篤な脳振とうを起こし引退に追い込まれるという惨事があった。このクエトに下された処分も7試合の出場停止だった。
■当事者より元凶
このように罰則が緩いこともあって乱闘は減る気配がない。しかし、MLBも野放しにしているわけではない。今年から野球運営部門の責任者であるジョー・トーリ(元ヤンキース監督)が中心となって乱闘に対処する方針を改め、乱闘が発生した場合は、大暴れした者より、乱闘の元凶となった者に、より厳しい罰則を科す方針を固めた。その適用第1号となったのが、7月30日に起きたレッズ対パイレーツ戦での大乱闘だ。