正代は感覚派なのに性格“後ろ向き” 初賜杯で脱却できるか
「ちょっと相手のペースだったんで。足が出てなかったですね。ああいう相撲はケガにつながる。よくない相撲です」
勝っても反省の弁が口をつくあたり、らしいといえばらしい。
徳勝龍と並んで、1敗をキープ中の平幕正代(28)。22日は大栄翔のノド輪に苦戦し、なかなか前に出られない。土俵際に押し込まれる場面もあった。それでも何とか逆襲に転じると、相手が土俵際から跳びすさるように横に逃れたところを、タイミングよく押す。勢いがついた大栄翔は止まれず、そのまま土俵を割った。時間にして30秒足らずだが、正代は「あー、疲れた。一番疲れました」とため息だ。
この正代、とにかくネガティブというか後ろ向きの性格。2015年の新十両会見では「対戦したい力士は?」と聞かれ、「誰とも対戦したくない」とポツリ。横にいた時津風親方(元前頭時津海)に「バカじゃねーの」と呆れられた。
ある場所では後半戦で7勝目を挙げながら、「ここから連敗して負け越すかもしれない」と言い出し、さらには「これで負け越したら、(番付が)何枚くらい落ちますかね」と担当記者らに逆質問。報道陣も苦笑いするしかなかった。