五輪強行開催で自粛解除の感染拡大 人は不公平と損に弱い

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 原田氏は東京五輪のために来日する外国人の行動も危惧する。

「心理学的にも、海外メディア関係者はもちろん、選手たちですら行動規制は難しいと考えています。彼らが街へ繰り出したニュースなどが出回れば、国民の強烈な『言い訳』になってしまう。開催そのものが人流増加のリスクをはらんでいるのです」(原田氏)

 今月16日までのデータをもとに東京大学の仲田泰祐准教授らが発表したシミュレーションによると、大会開催中に人流が6%増えた場合、10月の第2週の東京は1日当たり1601人の新規感染者が出るそうだ。これは五輪を中止した場合と比べ、約2倍近い数字である。しかも試算には感染力が強いとされるインド株の影響は含まれていないことから、さらなる感染拡大も予測される。

 この日は組織委員会がコロナ対策のための「専門家ラウンドテーブル」の会合を開き、五輪開催により国民の人流が活発になることが懸念された。

 社会の分断を招いている「平和の祭典」は、日本にどれだけの不幸をもたらすのだろうか。

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