ドラフト候補野手がドラフト候補投手から“一発”で評価は?
ドラフト候補がドラフト候補から本塁打を放って勝敗が決した。
7日に開幕した全日本大学野球選手権。神宮球場の第2試合は、上武大が1―0で西日本工業大を下して2回戦に駒を進めた。
二回、上武大の4番・ブライト健太(都葛飾野)が、西日本工業大の左腕・隅田知一郎(波佐見)から左中間へソロ本塁打を放ち、これが決勝点になった。
ブライトは走攻守三拍子そろったドラフト候補の外野手。隅田も150キロ近い速球が武器のドラフト候補。この日は完投して14三振を奪ったから、まさに1球に泣いた格好だ。
ドラフト候補の投手がドラフト候補の野手に一発を浴びた場合、2人の評価はどうなるのか。
「打たれた隅田はドラフト1、2位候補。打ったブライトは4、5位候補でしたが……」と、ネット裏で2人をチェックしたセ・リーグのスカウトがこう続ける。
「一発を浴びたからといって、隅田の評価が下がることはありません。この日のストレートの平均は144、5キロ、最速は147、8キロ。本塁打は甘く入ったけど、コントロールもいい。変化球はカーブとスライダーのキレがいい上、右打者の外角にチェンジアップも投げますから。上位で指名されるのは間違いないでしょう。評価が変わるとすれば打ったブライトの方ですよ。何より、いい投手から打ったというのは、選手を評価する上でポイントが高い。俊足で肩が強いだけに、3位で指名する球団があるかもしれません」
ドラフト上位候補から打った事実が評価を上げるだけに、ブライトはストレートを3球続けた隅田に感謝すべきか……。